ハイライト

Sick Boy:
Well, at one time,
you’ve got it,
and then you lose it,
and it’s gone forever.

All walks of life: George Best,
for example.
Had it, lost it.
Or David Bowie, or Lou Reed…

Mark Renton:
Some of his solo stuff’s not bad.

Sick Boy:
No, it’s not bad,
but it’s not great either.
And in your heart you kind of know
that although it sounds all right,
it’s actually just shite.

中略

Mark Renton:
Despite the Academy Award?

Sick Boy:
That means fuck all.
Its a sympathy vote.

僕が20歳の頃
駅前留学をしていた時に購入した
映画トレインスポッティングの
英語ブックで何度も読んだ、
一番好きで今でも覚えているシーンです。

「sympathy vote」(同情票)という
言葉がすごくキャッチーで、
主人公のマークレントンと
友人のシックボーイの前後の
会話もすごく印象的でした。

この会話では、
「人生のハイライトは一度きり」
というようなことを言っています。

youtubeや音楽のサブスクのおかげで
リバイバル現象が起きて、
もう一度ハイライトがやってきたような
錯覚を感じることはあります。

例えば、山下達郎さんがフジロックの
メインアクトで登場したり、
細野晴臣さんが海外で引っ張りだこですが、
演奏の様子を動画で見たり、
周りの反応を見ていても、
ハイライトの更新、というわけには
いかないようです。

音楽ってフィジカルな部分だったり、
メンバーだったり、
いろんなタイミングだったり、
ベストな演奏をもう一度更新することって
これはなかなか、難しいことだろうなと、
冒頭のsympathy voteを
やっぱり感じてしまいます。

けれど、長い年月を経て
再結成したバンドが、
もうメンバーは50歳を過ぎているのに、
これまでで最高のコンディションで、
ハイライトを作っている、という
世界中で話題になっているのです。

これがどれだけすごいことなのか。。

今日、東京ドームで
体感してきます。

これは、中年でまだ
1度目のハイライトを狙っている僕には、
とても勇気を与えてくれる
ものすごいライブになりそうです。

ライブを見に行く前に、
こんな気持ちになるのは
生まれて初めてです。

今日も来てくれてありがとうございます。昨日はクリスとスタジオに入って、僕らのハイライトは更新できました。クリスは同世代なので、今日のライブのことをめっちゃ羨ましがってた。

25/10/26