え、ギター持っていくの?
子供たちがまだ小さかったころまでは
僕はお出かけの際に
車にギターを積んでいました。
それはもう、外で子供と遊ぶ
という本筋からすると、
不自然極まりないわけです、
ギターが。
無神経さというか、
もっと純粋な夢中さが
僕にあったなら、
もしかしたらその光景は
自然だったのかもしれません。
*
この時の感覚がよみがえるような
SNSで拡散された投稿を
数年後にみました。
坂口恭平さんが
熊本地震のときに
ギターをもって避難所へ
いったときのことでした。
自分だったらどうだったのか。
もちろん家族を連れて
大切なものをもって逃げるときに
自分にはギターを持っていけるだけの
勇気があっただろうかと。
*
今、子供たちが大きくなり、
子供たちは自立していき、
子供らにも大切なものがあります。
けれど、その大切なものを我慢して
勉強をして、大切な受験に
挑もうとしています。
この状態で家で
ギターが登場することは
受験生のいる家庭を考えれば
とっても不自然です。
*
最近、僕はここ数年で
これまで以上に
音楽に夢中になってきています。
とはいえ、お仕事もしていますし、
大切なものは音楽だけではありません。
20代のころのように
音楽中心だった生活とは違います。
だから、不自然に思われること、
自分自身でも不自然に思うことが
あるけれど、
それでも、大切なものと向き合うことは、
きっと自分にも、まわりにも、
少しくらいはいい影響を
与えることができるんじゃないか。
不自然を楽しむ、
不自然な状態を自然にすることも
できるんじゃないかと、
久しぶりに顔がひきつったりしながら
音楽と向き合っています。
そして、少しずつその輪が
広がろうとしているのも感じています。
もう数年もしたら子供たちは完全に
独り立ちするのですから、
僕はそれまでに、
子供たちにも僕の不自然を
一緒に楽しんでもらえるようになりたいな。
今日も来てくれてありがとうございます。なんだか最近は50歳くらいに向けての今、そして一年後、みたいなことを考えるのが楽しいです。スペイン語も上手になってるといいなー。
25/08/26