距離を置くこと

現代アートの世界で注目を浴びる
重要な芸術家のひとり
ゲルハルト・リヒターを知りました。

ドイツ生まれで東西の異なる文化を行き交い
写真が登場する中で絵画と向き合い、
フォトペインティングという手法で
有名になったリヒター。

遠目ではリアルな写真に見えますが、
近づいてみると、
刷毛で表面を擦ることによる「ぼけ」も表れて、
絵画と写真の合間の
揺らぎを感じることができます。

写真と絵画、どちらが客観か主観か
ということを問いながら
「距離を置くこと」をテーマにして
活動された方だそうです。

そんな彼が長いキャリアを経てから
それまでのフォトペインティングから
アブストラクトペインティングという
技法に切り替えて、
さらに評価を高めることになりました。

若いころに衝撃を受けた
アウシュヴィッツ強制収容所を描き、
その上から鮮烈な色を組み合わせた
代表作「ビルケナウ」を描くまでに
長い年月があったことも、
彼の「距離を置くこと」が
関係していたのかもしれないと
この話を聞いて思いました。

昨日、ピー君が修学旅行から帰ってきました。
そして翌日の今日は朝から
模試テストで会場の中野にある
明大キャンパスに送迎してきました。

だんだん自分のことは自分でやっていける
年ごとになってきているので、
最近は僕からあまり話しすぎないように
気を付けています。

ちょっと距離を置くことの大切さを
親子の関係から感じています。

同じように会社でも、
メンバーや部下、外注先や取引先との
距離感も大切にしています。

距離を置くことについて
考えさせられた日曜日の朝。

今日は大仕事があるので
朝から仕事をしていますが、
お仕事との距離感も
老いと向き合っている中で
日々考えさせられています。。

今日も来てくれてありがとうございます。リヒターの展示会が東京国立近代美術館にて10月上旬まで開催中のようなので、タイミングを見て、タマちゃんを連れてか、もしくは一人でも行ってこようかなと思います。

22/09/04