描写

家族みんなでソファに座って
万引き家族を観ました。

話題の作品だからということでなく、
こういう映画が好きなのは
僕と嫁ハンの数少ない共通点です。

何度も涙がこぼれてしまうほど
素敵な映画だなと思う一方で、
となりに座るピー君の反応を
すごく気にしながら観ていました。

ドキュメンタリーのような
生々しい描写。

登場人物が風俗店で働くシーンでは、
「ナニコレ」と眉間にしわをよせて、
夫婦が食事をしながら絡み合うシーンでは
「オエっ、気持ち悪い」と反応していました。

僕が小さいころ、金曜ロードショーなどを
家族で観ていたときを思い出すと、
日本の映画ではここまでリアルな描写だと感じた
映画はなかったし、洋画でもそういうシーンは
わざとピントをずらすような表現を使っていて、
僕はただ黙って絡みを観ていた記憶があります。
「外人」であることが表現にさらに
モザイクをかけていたような気がします。

そのモザイクが僕の好奇心を掻き立て、
ジョンレノンのimagineに後押しされ
僕のエロスに対するイメージは
美化されたものになったのだと思います。

けど、今の時代、漫画も映画も
youtuberも何から何まで
リアルな描写に溢れています。

想像する余地もなく、
見せつけられるリアル。
そんな時代に僕も育っていたら、
どういう反応をするんだろう。

となりに座る子供の反応を見ながら、
僕はそんなことを想いました。

そして、僕の人生に目をむけると
人生エロエロです。
人生の何割をエロのこと考えただろう。

これは、近代が生み出した無駄なのかもしれません。
リアルな描写をインプットしていれば
勝手に美化された世界に身を置くことも
なかったかもしれません。

この想像力が人生の役に立ったと思う瞬間なんて
ほとんどない。。
友達を形成する際のネタくらいかな。。

近代のつくった「童貞臭い」世界。
それが、力のある立場の圧力や薬物社会など
闇の社会を生み出すのかもしれません。

それがなくなるとどうなるのか、
ロマンを排除するリアルな時代。
人類史に残る変貌のときなのかもしれませんね。

今日も来てくれてありがとうございます。平日は女性社会の中に身を置く僕にとって、週末が終わるのを感じるとちょっと憂鬱になります。w

19/07/21