~トークショー~

 

「オマエのせいだウンコジジイ」と
満員の新幹線の中でPちゃんに言われたのは
記憶に新しい。

その後、爆弾に触れないように
なんとかやってきたつもりでしたが、
それって避けているだけ?

空気を読めない行動をしてしまうのは
子供だから仕方がないこと。

けど、凍りつくような言葉遣いは
お勘弁願いたい。

とはいえ、
協調性の苦手な僕のこども。

腹をくくり
トークショーへ行くことに決めました。

トークショー。。
いきなりハードルが高いですが、
さらにただのトークショーでなくて、
福島の今を生きる
お母さんのトークショー。

しかも嫁ハン不在。

子連れの親もたくさんいらっしゃると
伺っていたのですが、
類稀な条件に不安で
足取りが重いのです。。

会場となったslow cafeには
60人以上の人で埋め尽くされ
想像以上に厳粛な雰囲気が漂います。

それはそうです。
僕も本気で、福島に生きる人の声に
耳を傾けに来ましたから。

講演がはじまると
心配していた通り
こどもたちはおしゃべりをはじめます。

こどものことに気をとられすぎて
お話が聞けないのも嫌だと思い、

  過度に叱ることはやめて
  話に耳を傾ける父親の姿勢を見せよう

そう考えていたので
こどもたちがちょっとうるさいと思う場面もありましたが、
なんとかトークショーは進んでいきます。

途中、スタッフさんが僕に見兼ねたのか
「奥で子供用の部屋がありますよ」
と声をかけてくれました。

子供たちを遊ばせながら
ユーストリームでトークを見ることができる
とのこと。

正直ちょこっとカチンとは来ましたが、
よく考えてみればそりゃそうだな、
と考えを改め、そちらの部屋へ移動することに。

子供たちはおもちゃで楽しみながら
僕はトークを真剣に聞くことができ、
なんとかトークショーを終えることができました。

良かったんだか、悪かったんだかってかんじですが、
まぁ、初回だし、良しとしよう。

印象的だったのは

  「泣いてるの?」

ってPちゃんがけっこう大きい声で聞いてきたこと。

一瞬まわりの空気が凍りついたように思えたのですが、
泣いているんだよ。

そしてちゃんとお話を聞いてくれていたんだね。

僕はそれを叱りもせず一緒に
泣いている様子を見守っていました。

いろいろと感じることはあったけど、
やっぱり行ってみて良かったです。

他の子供たちは絵本を読みながら
静かにしている子もいたり
友達とおしゃべりしている子もいました。

けど、お父さんやお母さんは
お話を聞きに来ていました。

うちの子は、、と
不安になる親の気持ちは
僕もよくわかっているつもりです。

それでも、今回のようなトークショーは
子供を持っている親としては
是非とも一度触れてみてほしいこと。

不安に思うのは親の視線だけ。
子供は遊びながらも、
そこで何があったのかを
覚えていたりするものです。

トークショーが終わるとお店の外で
無邪気に遊ぶ子供たち。

親も子供の行動に気をつかいすぎず、
興味をもったことをやってみたらいい。

それを子供のせいにするのは
あまりにも子供が可哀想だ
そう、思えてきたのでした。

(続きます)

12/12/24