波のり

めまぐるしく変化するときは
とりあえず波にのっておけ。

DJから学んだ考え方です。

レコードバッグには
50枚も入れたらけっこう重いので、
その夜のイベントのことを思い浮かべて
一夜のために30枚くらい選びます。

どんなイベントだって、
蓋を開けなきゃわからない
夜が待っているものですから、
自分がかけたい曲だけ持って行ってもダメですし、
盛り上がりだけをイメージして
フロアの温度とあわない選曲をしても
お客さんも自分もちょっと困ります。

なので、やりたいこと半分くらい、
あとは落ち着いたテンションでも
盛り上がるテンションでも
その場を繋ぐことができる
レコードを半分くらい用意していきます。

外国人のグループがお店に入ってきたり、
怖そうなお兄さんたちが入ってきたり、
よくわらかないギャルたちが入ってきたり、
そんなことに一喜一憂せずに
半分自分と半分フロアの空気をMIXして
そこに流れる空気の波にのっていく。

そんなようなことをDJから学びました。

今、世の中が目まぐるしく変化していて
それは毎晩のように
クラブやバーに遊びに行っていた
あの頃に似ているように思います。

先の見えない時代なんて、
今日何があったかわからない人たちが集い
どんな曲を求めているかもわかるはずもない
あのころの夜を思い出せば
no futureな日々だったわけで、
その延長線で生きている僕にとって
新しいツールやchatGPTみたいなサービスは
流行の音楽のように吸収することができます。

夜の顔を見た後、今度は昼の顔、
子供たちと対峙してみると、
子供たちは本当に波乗りが上手です。

子供たちにDJをさせたら
面白いんじゃないかとよく思います。

新しいものを空気のように吸い込み
呼吸しているように使いこなします。

僕が子供のころはそうでもなかったかも
と振り返ると、盆地育ちだったからなのか
新しいものに手を出すことにおびえて
下手くそだったかもしれません。

けど、そんな僕がDJを通して
波乗りを覚えることができました。

これからの時代を楽しく生きるためには
一度DJをやってみたらいいんじゃないか、
と、落合陽一さんみたいなこと言いますが、
最近まわりの人を見ているとそう思います。

波にのるには、
その空間の波を感じることがまずできないと。

今日も来てくれてありがとうございます。ピー君もタマちゃんもなかなかいい波にのってんねー、と思います。

23/02/19