二十歳のころ、
荻窪のおでんやで働いていたときに
仲間由紀恵さんを上下に圧縮したような容姿と
おしとやかなふるまいがお客さんにも
ウケがよかったスタッフがいました。
あの頃の僕は音楽活動にどっぷりだったので、
彼女と出勤日が同じ日にはよく
音楽の話をしていました。
そんなある日突然、
黒の革ジャンに身を包み、
口紅の色が濃くなり、
ロックシンガーみたいな格好で
突然お店に現れて、怖い口調で
アルバイトを辞めると言ってきたのです。
開いた口がふさがらない僕のところに来て
「きっかけをありがとう」と一言。
えーーーーー!!???
みんなが「何したの?」みたいな顔して
僕を見たけれど、本当に何もしてない、
いつもどおり音楽の話をしてただけなのに。。。
僕の音楽話に触発されたのか、
秘めていた扉の鍵を開けてしまったのか、
その後彼女の姿を見たことはありませんが、
僕はあのとき、きっと生まれて初めて
自分の行動が誰かに影響を与えることの
怖さを知りました。
「そんなつもりはなかったのに」
ということが多々あった僕の人生。
残りの人生に活かすために
アーカイブ化していこうと思います。
今日も来てくれてありがとうございます。退職祝いにプレゼントしたギターから、オトンのギターライフがいい感じで続いている報告をうけてうれしくなったんだけど、なぜかこの話を思い出しちゃって書いちゃいました。自分の行動がいい方向に影響を与えることができたらうれしいです。
20/12/27