日記プレイ

以前、DJをしているときに、自分の想いみたいのを喋ったことがあります。そうしたら、そんなのはいちいち言わなくてよいから、ときに心地よく・ときに心に響くようなDJをしてくれればいい、と言われたことがあります。個人的には商品の裏側、含み笑いの裏側を知りたいと思うのですが、商品自体は多くを語らない方が、僕が想うようなニーズは起こるんだろうなと納得しました。けどね、がしかし、その商品をつくるにあたり何度も書き損じた図面、問答のリターン数、一線を越えてはいけない業界のタブーとか、そういうのが膨大のアーカイブとして貯蔵されている本があったなら。。図書館に通うようになってから、僕はそういう本に出会い、触れて心が震えたのです。商品なんかよりも裏話がかかれた本の方が面白いと。専門的な言葉よりも日常的な言葉、普遍的な視点よりも個人的な見解、答えになっていない・言葉にすらなっていない感情が記されたもの。だれかに伝えようとしているのではなくて、個人の思想をのぞき見できるようなもの。「日記」じゃん!
日記を更新したよ!見てね!じゃなくて、毎日こっそり日記をつけること。自分の思考のメモとして。自分という商品ができるまで。一生続くんでしょうね。だれにも見られないかもですね。見ることが難しければ難しいほど、読んでみたいな、その人の日記。「メディア化」なんて言われて「伝えること」に焦点が当てられる時代に書かれているようなロボットが書いたような記事が溢れた時代に、「伝わらないこと」「わからない」に焦点を当てた小さなメディアが、立ち上がっているのを感じることができて、勇気づけられるし、頑張ってほしいと思います。
今日も来てくれてありがとうございます。空振りの裏側は面白い。スポーツをダイジェストで見るとつまらないですよね。日記プレイ。ぜひ。

16/07/17