~3R お勤めしながら~

 

宗村 : 二戦目はなんだか距離があったよねお互いに。

小澤 : そう、終わってから、もっと距離を縮めればよかったと思った。

宗村 : デビュー線はほら、写真に常に二人が納まってる。
      距離が近かったよね。
      
      けど、だんだんノーガードになっていくんだよ。

小澤 : デビュー戦は打ち合いだったからね。

市川 : かっこいいねー。

宗村 : 顔がすんごい腫れたよね。

市川 : 愚問だけど、やっぱり痛いんだよね?

小澤 : それがね、試合中は痛くないんだよね。

宗村 : 集中してるから?

小澤 : うん、もう夢中でね。
      試合終わって、次の日とか辛いんだよね。

市川 : 次の日って、会社じゃないの?

小澤 : そう、一応ね、ボクシングやっていることはみんな知ってるんだけど、
      試合してることはちょっと内緒にしてるんだよね。

宗村 : 内緒って、そんな顔して会社に現れたら、、、

市川 : 何ていうの?

小澤 : スパーリングで相手が強くて、、、とか。(笑)

宗村 : いやいや、ヘッドギアつけててそんなぁ。(笑)

市川 : バレバレでしょう。(笑)

小澤 : まあ、仕事には影響ないから、、

市川 : いやいや、目に入る、、(笑)

宗村 : 人前に出るような仕事ではないんだよね?
      エンジニア系の?

小澤 : そうそう、電気系のね。

市川 : 電気にくわしいボクサーって。(笑)

宗村 : プロだからファイトマネーとかあるから、
      会社としてもNGだろうしね。

小澤 : それがね、
      ファイトマネーなんてあるようで全然ないんだよね。

市川 : そうなの?
      TVでやっているような華やかな世界って、、、

小澤 : ごくひとにぎりだよね。

市川 : なるほど。
      どの業界も同じなんだね。

小澤 : ボクシングはとくにひどいんじゃないかな。
      プロでボクサーだけで食べていける人って
      ほんと世界戦とかやったりしないと、
      殆どの人がかけもちだろうね。

宗村 : なんだかここまでの話だと、
      ボクシングがすごくストイックなイメージになってきてるね。

市川 : なんかさ、なでしこジャパンを思い出したよ。

(photo by 宗村亜登武)
(ファイトは続きます)

11/10/27