法務局

「法務局ここ右折」と書かれた看板を曲がると
突然街の空気が変わります。

目に飛び込んできたのは
「司法書士事務所」と書かれた
たくさんの看板たち。

なんじゃこりゃ~!

右も左もお隣さんも
みーんな司法書士事務所になっている
今まで見たこともない景色が目の前に広がり
その中心に法務局がありました。

あやしい。
物静かな感じが、いっそうあやしい。

そういえば、電話したときの対応も
なんとも不親切というか、
上から目線というか、
ガラパゴス的なイメージを感じたのでした。

恐る恐る入館してみると
アルコール消毒液があったので
まずは、手にかけてみた。

っと、思ったその瞬間、
スプレー状のものではなく、
液体がドロッと出てきて
ギョギョっとなってしまった。

これはマズイと手を洗いにトイレに駆け込むと
なんとも掃除が行き届いていないというか、
来客者に対して配慮のないトイレにびつくり。

タバコくさいし。
なんとなく自動車教習所のトイレも
こんな感じだったかな。

で、受付のようなものはあるけれど、
こちらが声をかけるまでは
まったくこちらに気をかけてくれず、
しお対応っぷりに僕も負けるかって気持ちになり、
壁に貼られた「登記の方はこちら」のとおりに
書類を作成して、窓口に出してみた。

僕の書いた書類に目を通したあとに
「ご予約はされてますか?」と聞かれたので
「はい」と応えて相談窓口で待つことに。

するとパーテーションで区切られた
その中から相談員のおじいちゃん二人の会話が
まる聞こえ。

元兵庫県議の野々村竜太郎さんのように
思わず耳に手をあてるかのように
聞き入ってしまった。

過去に登記申請した人のアウトな話をだらだらと。
どうやら、相当アバウトな業界らしい。

時間になり、パーテーションの中に入り、
そのおじいちゃんの一人から
登記についてのお話しをいただく。

「自分で登記か、、珍しいな」
「1万人に一人くらいかな」と
おじいちゃんはずーーっと目を閉じながら
話し始めた。

残念ながら、土地の登記は
今回やらないという決断に至ってしまった。

売り主さんが業者さんだったことと、
銀行さんが自分で登記をつくることを
あまりよく思ってないから、ということでした。

これ、不動産会社を通して
売り主さんや銀行に、
登記申請を自分でやりたいと伝えても、
ほぼNGが返ってくるそうです。

信用の問題なのだと。

なので、どうしてもやりたい場合は
売り主さんや銀行さんに
きちんと順序立てて話を通さなければ
いけないようです。

登記申請は、法律的にいついつまでに
という決まりはないのですが、
銀行や売り主さんの「信用」的な視点から
早めにやるのが一般的ということになっているようで、
今から僕が登記をやるのは時間がかかってしまい
土地の登記申請は悔しいけど諦めることにしました。

けれど、建物の方は
完成までにまだ時間もあります。

そこで、建物表題登記の申請のために必要な
書類とその作成方法について教えてもらいました。

とくに難しいのが建物図面と各階平面図。
これを自分で作らなければいけません。
といっても、設計士さんに熱意を伝えれば
もらえるケースもあったり
僕は不動産のパンフレットのお仕事などをしていたので、
図面を作成することはできなくないことを知っています。

何よりも驚いたのは、正確じゃないといけない
というのは決まりじゃなくて
道徳的な観念だということ。

昭和50年よりも昔の図面は
えらくアバウトなものが多かったのだとか。

表題登記はみんなが見るものだから、
誰が見てもわかるように書いた方がいいよね、
というなんともふわっとした感じが
面白いなと思いました。

というわけで、建物表題登記についての
説明を聞き終えた僕は、
教えてもらった本を探しにさっそく書店へ。

登記の世界は面白いなと、
子供には司法書士とか測量士さんとかに
なってほしいな、なんて思うくらい、
外部からあまり参入されていない、
のびしろのある業界に思えました。

今日も来てくれてありがとうございます。いろいろ調べているうちに、伊能忠敬とか好きだったなぁ、と。マイブームというか、これからの時代「地図」がくると思っている僕にとって、登記の世界はとても魅力的な世界なのでした。

16/10/29