~トルコ紀行~

 

先日友人との会話の中でふと思うことがあったのです。

友 : Pちゃんって人見知りするの?

僕 : いや、しないなぁ。

友 : お父さんもお母さんも人懐っこいもんね。
    二人に似たんだね。

僕 : あー、
    うん、僕は人見知りしないけど、
    嫁ハンはどうかなー、人見知りするんじゃないかな?

友 : えー!?
    昔からよーく知ってるけど、
    人見知りじゃないでしょ?

僕 : 子供産まれてから変わったと思う。

    確かに前はいろいろ外にも出てたけどね、
    今は人見知りというか、外よりも内に意識があるというか。。

友 : 一途なんだね。

僕 : なるほど。
    それはいい言葉だね。

これは愛の讚歌です。
恥ずかしい話だけど、聞いてください。

ラブレター。

すごくプライベートな想いを綴った物語。

週末に僕のオカンのオトン、先日88歳の米寿を迎えた
母方のおじいちゃんの家にタマちゃんをお披露目にいってきた。

おじいちゃんは僕の母校十日町高校の教頭先生をしていて、
僕が高校に通う頃には既に退職し、
よく遊びに行くと没頭する趣味のお話をよく聞かせてくれました。

その趣味が面白くて、世界を旅して写真を撮ったりビデオを撮ったりして、
それを編集してドキュメント映画や本を作ったりしていました。

独学で画像編集ソフトのphotoshopなんかを使いこなしていたり、
作業部屋には本人曰く「ガラクタ」と呼んでいた動画編集機材、
オーディオ機材などがたくさん並んでいたのです。

サブカルチャーに夢中になっていく年頃の僕には宝の山でしたし、
おじいちゃんの存在はなかなかのカリスマ性でした。

そんなおじいちゃんの書く本を当時ぱらぱらっと読んだんです。
当時の僕にはいわゆるサブカルチャーのかっこいい部分を期待していたため、
「なんだか読んでいて恥ずかしくなる」
っていう率直な感想でした。

内容が、「おじいちゃんのワガママをおばあちゃんや娘たちが支えてくれる」
という、すごくプライベートな内容のものだったからです。

これはだれのための本?

青二才な僕の目にはそう映っていました。
そして今また読み返してみるんです。

「トルコ紀行」
風巻友重

なんて素敵な本なのでしょう。(笑)
いや、本当にこれは公開ラブレターのようだ。

トルコへの浪漫。
おばあちゃんへの愛。
娘たち、孫たち(僕ら)への愛。

僕は、おじいちゃんのこの取り組みに
おはよう学級とすごく近いものを感じたんです。

何度も文章に登場する感謝の言葉。
おばあちゃんを気遣うやさしい言葉づかい。

僕の目指すべき文章たち。
目から鱗のおじいちゃん家への訪問。

というわけで、今回の心躍るヒット賞は
「まず、ワガママをかなえてくれた妻と、娘たちに感謝したい」
でした。

いつも訪れる度に「ガラクタもらって行って」と言われ、
今回も物色して掘り出し物をいただいてきました。

是非、もの心ついたPちゃんたちをまた連れて行きたい。
いつまでもお元気で。

いや~本って、ホントっ出会いですね~。
(続きます)

11/11/07