東京にいると、なんでそんなに食いつく?
と思うことがあります。
例えば、雪国生まれの僕がよく言われるのが
「毎日スキーに行くことができてうらやましい」とか。
「ゲレンデ」なんてトレンディっぽい言葉は
田舎にいる間つかったことはないと思うほど
僕は雪山にネガティブなイメージがありました。
同じように、都会で珍しいことも
田舎では日常のことだったりするので、
一過性のブームみたいに言われるのが
あまり好きではありません。
けれど、そうやって言われることで気づくこと、
それまで田舎にいただけでは気づけなかったことも
たくさんあります。
そのひとつに「ホタル鑑賞」があります。
会社の同僚が、ホタル鑑賞を目的とした
家族キャンプに出かけた話を聞いて
「ホタルみるのにそんなわざわざ、、」と
ネガティブな思考になりました。
うちの子供たちには
田舎に帰ったときにでも見せてやろうと思ったのですが、
ちょっと影響されて、
東京でホタルが見える場所を
インターネットで検索してみました。
検索にひっかかってくるのは
有料のものが多いうえに、イマイチぴんと来ませんでした。
そんなときにタイミングよく、
近所に東京でもホタルが見れる場所があると、
パパ友に教えてもらいました。
調べてみると、そこは、個人宅でホタルを養殖しているらしく
毎年、近所の人たちを招いて
鑑賞会をしているんだとか。
さっそく子供たちを連れて自転車にのっていってみると
住宅地の中に長蛇の列を発見!
風呂上りでパジャマ姿の子供たち、
化粧もしていないヤンキーっぽいママさんたち、
「めちゃいけ!見てて遅くなったわ」とお酒の匂いのするパパたち、
なんだか懐かしい雰囲気が漂う列に
僕たちも加わりました。
列をつくっているのは近所の人たちが多いのでしょうか、
ありがたみを感じないような列の動きで
わりとすぐに僕たちの番がまわってきました。
敷地内はとてもよい雰囲気で
広い庭と縁側のある昔ながらの日本家屋。
「肝試しがしたい」と言っていたP君にちょうどよいくらい
真っ暗な中庭に向かって歩いていき
縁側に腰掛けて中庭のホタルを鑑賞します。
「あ、ホタルだ!」
こどもたちの視線の先がこちらに向かいます。
僕の胸にホタルがとまりました。
これには僕もテンションがあがりました。
子供たちも大喜び。
といっても、
ホタルの光が一面にひろがってキレイ、みたいな
田舎でみたことのあるそれとは大きく違いましたけど、
子供たちも満足しているようでした。
検索ではひっかからない情報
地元の人でしかわからない情報
友達と会ったときにしか手に入らない情報
検索しようなんて思わなかった情報
今まで興味のなかった情報
そういうのに触れることで
価値観が刺激されるし、遊び方も変わると思います。
東京で、しかも家の近所で行う
ホタル鑑賞はいいものでした。
けど、それ以上に田舎のホタル鑑賞は
もっといいですよ。
今度は子供たち連れて
田舎でホタル鑑賞しようっと。
(続きます)
15/06/30