オイコノミアという
経済学の番組をよく見ているのだけど、
先日の放送の「いくらで聴く?音楽の経済学」
という内容がとても面白かったです。
僕も大好きなハンバードハンバードさんの
スタジオ生ライブに対して、
「あなたは今のライブにいくら払いますか?」
という実験を行いました。
歌った曲は一曲。わずか数分の空間。
ハンバードハンバードさんを知らない人は
100円と答えたり、他の人は1000円~2000円、
同じ演奏者側の立場としてゲストで呼ばれていた
清水ミチコさんは5000円、
ファンの又吉さんは、今回オーガナイザー的な
立場も含めて2万円の値段をつけました。
僕は、プロではないけれど、
演奏者側の立場になったことがあるので
清水ミチコさんの値段設定にも頷けたし、
オーガナイザーを経験したこともあるので、
又吉さんの値付けにも頷けました。
といいつつも、基本は貧乏性なので、
タダより怖いものはありません。
お金じゃないもので対価を払うかもしれません。
ここで、経済学的には、
お金を払うということが
不自然な行為になるそうです。
たしかに、ネットで買い物をするときは
安い方を買う心理はわかる。
中国とかに行くと肌で感じる
あの値切り文化、好きだけど。
けど、対面販売になると、
話は別になってくる。
そこに人がいるから、
モノだけの視点で見なくなります。
以前、メキシコのイラストレーターの子から
絵はがきを一枚2000円で買った僕です。
その出会い、その人への投資、
いろんな意味を込めた値段になってきます。
それとは、ちょっと違うと思うけれど、
番組では「セルフイメージ仮説」が紹介されていました。
セルフイメージ仮説とは、
自分がフェアな人間であるという
自己イメージを守るために、
利他的な行動をとるという
経済学の仮説だそうです。
値段を高めに設定した場合と
低めに設定した場合、
投げ銭の場合、
上記の実験の結果、
投げ銭の場合が一番利益がとれるそうです。
投げ銭についても、僕は10代のころ
東京にきてバスキングをして
投げ銭をいただいた経験があります。
あのとき3日ほどで2万~3万くらいの
投げ銭をいただけたことが
僕の人生の勘違いの始まりだったのかも
しれません。。
番組の最後にはレディオヘッドの
無料ダウンロードの話が紹介されていました。
作品を無料ダウンロードで提供したにも関わらず、
4割の人が有料で購入したという
音楽業界では有名なお話です。
まとめると、
値段を決めること、
お金を払うことって
不自然な行為なんだなということを
今回の放送で考えさせられました。
小売をする人間として、
家族の財布の中身をデザインする人間として
提示された値段、設定された値段に
別の視点を差し込んでみること。
値切りだけでなくて、
どうやって付加価値をつけることができるかを
今まで以上に考えようと思いました。
僕の大好きなほぼ日も
利益の出ない仕事はほとんどしないと
公言しています。
責任とか、信用とかって
その根拠は利益なんだと、
痛感させられる今年の年末です。
今日も来てくれてありがとうございます。メイクマネーとか言って、1億円稼いでも赤字なんて話はよくある話。売上をつくることよりも利益をつくることを考える方がクリエイティブだと思います。ブラックフライデーこわい。
16/11/26