芝居ってのは「型」だと思うんです。ある種、職人仕事というか、演じたいものをいったん自分の中にスキャンするんだと思うんです。僕は呪文のように大好きな音楽を聞き込み、そのアーティストになりきったかのような素振りを真似てみるんです。若いうちは「なりきれる」んですけど、歳を重ねてから真似ようとすると、真似できていない「違い」が気になってなかなか芝居をしようなんて気になりにくくなったように思います。
「あきらめる」部分が出てくる話。昔一緒にバンドをやらせていただいていた凄腕ミュージシャンの方が、「自分にはとてもかなわない人たちがいる」と突然言い出しました。「だから自分の音楽をやる」と。今になって、この話がしみじみとくるなぁ、と。型から入るんですけど、その型の中でもがいていくうちに、自分のカタチがみえてくるんだと思うんです。だから、芝居は自分をどれだけ演じられるか。それって唯一無二なんだよなぁ。その説得力って何なんだろうなぁ。
今日も来てくれてありがとうございます。コピペの仕方でも、新しい型は生まれると思います。
15/09/27
